ゼミ&卒論

【概要】

ここでは,3年生が対象となる「ゼミナール1(前期)」と「ゼミナール後期)」,4年生が対象となる「卒業論文(通年)」について,倉田研究室の基本方針や内容を簡単に説明いたします.しかしあくまでも「基本方針」であるため,場合によっては研究室所属の学生たちと話し合いの上で方針や内容を変更することもあります.ちなみに,ゼミナール1・2や卒業論文以外のインフォーマルな活動はここでは紹介しておりません.

大学院における実践報告書においては,倉田個人のみで指導するわけではありませんので,ここでは割愛させていただきます(大学院の実践報告書に関わる講義「学校教育実践研究」においては,長崎大学大学院教育学研究科のWebサイトにある「履修の手引き」などが参考となりますので,興味がある方はそちらをご覧ください).

【目的】

倉田研究室におけるゼミナールおよび卒業論文のねらいは,

 「教育DXをめざした学びをデザインできる

ことです.そのために,授業・教材設計の基礎的な理論をふまえ,教育DXに関する探究や研究を学生たちが自律的に取り組むことを重視しており,ゼミナール1,ゼミナール2,卒業論文の3ステップでゴールを達成していくような流れをデザインしております.教育DXをめざした学びであるため,教育メタバースや対話型生成AIといった教育DXを支える情報技術を活用した授業のデザインを探究したい人が倉田研究室に向いていると思います.

ゼミナール1(3年・前期)「授業設計・教材設計の理論と実際を知ろう」

ゼミナール1では,授業設計・教材設計の理論の1つである「インストラクショナル・デザイン」をもとに情報技術を活用した授業・教材の作り方を学びます.基本的には輪読形式で進めていきますが,ただ本を読んでまとめるだけではなく,情報技術を活用したワークショップ的な小活動(例:教材作り,授業作り,資料作りなど)も取り入れていきます.学びをデザインできるスキルや知識,情報技術を学ぶことは,卒論をすすめていくために必要となります.

※ 2024年度までは学生の希望をとりながら年度ごとに学習内容を決めていましたが,2025年度からは学びのデザインの基礎を学んでいきます.卒論だけでなく教育実習にも役立つと思います.

ゼミナール2(3年・後期)「教育DXに関する課題を発見・整理しよう」

ゼミナール2では,卒業論文のテーマについて幅広い知識を整理すること,そのテーマにおいて現在残されている課題を整理することを行います.自分が興味を持ったテーマについて深掘りし,卒業論文という短期間で行う学びの中で解決できそうな課題を定めていくことがゼミナール2の学びになります.具体的には先行研究の調査にはなりますが,教育DXに関する課題を整理するためのアンケートやインタビューの方法について学び,実際に調査する活動も行なっていく予定です.

卒業論文(4年・通年)「教育DXにむけた課題を学術的なアプローチで解決しよう」

卒業論文では,自ら設定した教育DXにむけた課題を学術的なアプローチで解決し,その成果をアウトプット(文章化およびプレゼンテーション)します.卒業論文は原則個別活動になります(過去にグループで何か1つのテーマに取り組むケースもありましたが,その場合,各個人で異なる研究目的を設定し個別で卒業論文を作成しました).卒業論文は個別活動ですが,研究室の仲間同士でアイデアを出し合ったり意見を共有したりしながら行なっていくため「孤立」活動とはなりません.仲間の活動に対して「敬意」を払いながらクリティカルな意見を共有し,信頼できる仲間と共に学んでいく姿は倉田研究室の伝統でもあり,指導教官である倉田が特に大切にしていることでもあります.

そのほか,同時に教育DXをめざした学びについて学ぶため,教育DXをめざしている小学校への授業参観やゲストを招いた特別ゼミなど,さまざまなイベントも行なっていきたいと考えております.